cafe au lait
「これ、アイツのとこにたたき返してくるな」
「………お客様だから、優しくお願いします」
「できるか、人の女に色目使いやがって。天才バリスタだかなんだか知らないけど、修理費ふんだくってやる」
私、遥斗の女なんだ……と客観的に遥斗の話をきいていた。
「十和子、今夜飯でも食いに行くか?」
ううん、無理。と答えると、遥斗はムッとした。
「お母さんの誕生日だもん。遥斗も誕生日パーティーくる?」
遥斗は、じゃあいい、と言って椅子を担いで工場を出ていった。