cafe au lait

「トーコさん? わ、わかりましたから、どうか泣かないでください」


「胤くん、嫌だろうけど、一回でいいから私のこと抱いて……シャワー浴びてきたから」


 胤くんは、「だ、だくっ?」と叫んで箒とちりとりを床に落とした。



「こ、ここで、ですか?」


「どこでもいい。ホテル行くなら私がホテル代だすから……」


 箒を拾おうとしていた胤くんは、頭から転びそうになってテーブルに手をついて起き上がった。



「トーコさん……」


 私が遥斗以外を知れば、遥斗だけの特別な体じゃなくなるから……


  
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