ヤンキー王子とラブレッスン②【完】
「心優が、さ。
杏ちゃんに、連れて行かれるのを見かけてさ」


床に転がった杏ちゃんを横目で睨みながら、のんちゃんはあたしをドアへと誘う。


「様子がおかしかったからね。
後をつけてきたってわけ」


「のん……ちゃん……」


「ははは……。
心優、そんな顔しないの」


のんちゃんは笑いながら、あたしのおでこをピンと指ではじいた。


「あたし。
ヤバイくらい、カッコよかったっしょ?」

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