ヤンキー王子とラブレッスン②【完】
二カッと笑って、親指を突き立てるのんちゃん。


あたしは、そんなのんちゃんに抱きついた。


「のんちゃん……。
助けてくれて……。
ありがとう……」


それから、あたしは、ゆっくりと後ろを振り返った。


もちろん……杏ちゃんに、ひと言声をかけるため。


「……ごめんね……。
杏ちゃん」


むくっと起き上がりかけた杏ちゃんに向かって、頭を下げる。


「はぁ?
心優!?
なんで!?
なんで、そんなヤツに謝るの!?
心優が一番よくわかってるでしょ?
今、杏ちゃん。
心優を殴ろうとしたんだよ!?」

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