ヤンキー王子とラブレッスン②【完】
深々と頭を下げて謝ると……。


「いいの、いいの。
それより、こっち。
オレが案内してあげる」


パッと顔を明るくした男の子が、楓ちゃんの描いた似顔絵をポケットにしまい、あたしの腕をグッと……力強く掴んだ。


「北東棟なんて、今じゃ誰も使わないから、誰かに道を聞いても知らないし。
それに、もたもたしてると、五十嵐に怒られるからね~」


「えっ……。
あのっ……」


「…………」
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