ヤンキー王子とラブレッスン②【完】
脂ぎった顔にいやらしい笑みを浮かべて、カギを持った男が、あたしの腕に触る。


「うわっ。
すべすべっ!!
やわらか~い♪」


鼻の下をだらんと伸ばし、よだれをたらさんばかりの顔で、舌なめずりをする。


「……っ」


触られたところから鳥肌が立ち、あまりの気持ち悪さに倒れそうになる。


それを、歯を食いしばって耐えると……。


「オレが捕まえたから。
心優ちゃん。
もちろん、オレがもらって、いいんだよなぁ?」
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