ヤンキー王子とラブレッスン②【完】
カギを持った男は、ドアに向かって振り向いた。


その瞬間……。


“チャンス!?”


あたしは、男の手を振り払って、走り出した。


「……っ。
バカッ!
待てっ!!」


そんな声が背中にぶつけられたけど……。


待つはずなんかない。


あたしは、がらんとした部屋の中を突っ切った。


普通の教室くらいの広さだけど……。


その突き当たりに、またもやドアがある。
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