ヤンキー王子とラブレッスン②【完】
それから、罵詈雑言が、ものすごく激しい。


首だけ振り返った状態で、男は親指をドアに向けて突き立てる。


「心優ちゃんも、こんなヤツ等より、オレの方がいいよね?」


ニヤリと気味悪く笑いながら、小太りの男は、蝶ネクタイの歪みを直した。


それから、胸ポケットから出したくしで、髪をとかす。


なんだろ……。


この余裕……。


カギをかけたから、安心してる……?
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