ヤンキー王子とラブレッスン②【完】
あたし、五十嵐くんに会えなくなっちゃうよ。


そんなの……イヤだ……。


「……っ」


小突くように、腕を動かしてみる。


でも……。


音こそしないけど、大きなお腹にボヨンっと弾かれて、ダメージを与えることなんて、できそうにない。


そうこうしているうちに、小太りの男はあたしの体を、さっきの位置から2メートルくらい離れたところへと引きずっていた。
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