ヤンキー王子とラブレッスン②【完】
のんちゃんは、ありえないぐらいハッとした顔をして、教室はおろか、廊下じゅうに響くような大声で叫んだ。


「え――っ!?
あ――っ!!
忘れてた――!!
どうしよう――っ!!!!!」


それから、今年の誕生日、お父様からいただいたという……ピンクのベルトが可愛い腕時計に目を落とした。


「うわっ。
遅刻! 遅刻!!
初デートで遅刻とか有り得ない――っ!!」


必死の形相で慌てながら……のんちゃんは、わめきながら駆け出した。


「ごめん、心優――っ!!
話なら、他の人に聞いてもらって――っ!!
ちゃんと手配しとくから~」


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