アーティクル
「今日はリッちゃんに伝えたいことがあって、やって来たんだ」

 賢司は一人、夕陽の前で呟いた。

「もう一度、会いたい。僕はリッちゃんが好きなんだ。だから、僕の前に姿を現して。お願いだよ、リッちゃん」

 賢司は返事のない夕陽に落胆した。

 届くことの無い密かな気持ちを、告白した。




・。
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