誠の紅桜に止まる蝶~土方目線~
巡察から戻ってくると屯所中に良いにおいが漂っていた。

原「おっ。うまそうな匂いだな。」

するとぱたぱたと沙織が入ってくる。

沙「おかえりなさい!いまちょうどお夕飯できたところですよ!!」

そういってにっこり微笑む。

原「ああ。ただいま。」

そいってにっこりと原田も微笑む。

まるで夫婦だ。

さて、俺の愛おしい人は・・・・

そんなことを考えていると向かうから走る音が聞こえてきた。

「おかえりなさっきゃああっ!!」

見事になにもないところで躓き俺に飛び込んでくる。

俺はとっさに受け止める。

「あ、土方さん・・・・おかえりなさい。」

愛らしくにっこりと微笑む。

「ったく。お前は本当にそそっかしいな。」

「えへ?」

すると向こうから総司が歩いてくる。

沖「あ、ちょうどいいところにみんないるね。ちょっと来てくれないかな?」

沙「どこに?」

沖「道場だよ。」

そう言って総司は楽しそうに微笑む。

しかしその微笑みは俺にとっては嫌な予感しかしない微笑みだった。
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