誠の紅桜に止まる蝶~土方目線~
「そうか。」

俺がそうつぶやいた瞬間向こうに人影が見える。

「あ、お父様とお母様だ!!!」

そしてふわって俺の手から舞い降りる。

「お前は今の時代から身軽なんだな。」

「え?」

「なんでもねえよ。さあ、両親の元にいきな。」

「うん。またね、土方さん!!!」

そういって蝶は走っていく。

「またね、か。」

こいつは将来俺と逢う事をわかっているのだろうか?

走っていった方向を見ると刹那様と瑠璃様に甘えている蝶の姿があった。

そして、その瞬間俺はぐらっと自分が傾くのを感じた。
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