誠の紅桜に止まる蝶~土方目線~
どんな時でも
「蝶!!!」
俺は慌てて自室に駆け込む。
見ると沙織が蝶の傷を癒しているところだった。
沙織の手の中にはぐったりと血をあふれさせた蝶がいた。
生きているのが不思議なほどの傷だ。
「おい蝶!!返事をしろ!!!!」
俺が駆け寄って蝶の手を握る。
するとぬくもりが伝わってきて生きているのだと実感し、少しほっとする。
「歳三。静かに。」
すこし顔色の悪い沙織が俺を諭す。
「すまねえ土方さん!!俺をかばったばかりに・・・」
平助が泣きそうな顔で土下座をする。
土「顔を上げろ平助。お前だけの責任じゃねえよ。」
俺はなんとか冷静に声をかける。
土「平助。もう一度夜の巡察で起こったことを話してくれねえか?」
平「ああ。」