誠の紅桜に止まる蝶~土方目線~
すると龍王が蝶の頭をぽんぽんと撫でる。

龍「心配するな。沙織は死なねえよ。なんせ、神無月家の当主だからな。」

蝶「でもっ!!」

沙「でもじゃないわよ。勝手に殺さないでくれる?」

声のする方を見ると沙織が儚げに、だけどしっかりとした存在感を示して微笑んでいた。

原「沙織!!!」

原田が走って沙織の元へ駆け寄る。

沙「ごめんね。心配かけちゃって。」

原「ああ。どれだけお前は俺に心配をかけさせるんだ。」

すると沙織が原田をぎゅっと抱きしめる。

沙「ごめんね。そしておはよう。」

龍「沙織。気分はどうだ?」

沙「だいぶ楽よ。龍王もごめんね。」

龍「ふっ。お前はめったに頼みごとなんてしねえからこれからお安いもんさ。」

安堵したように龍王も微笑む。

蝶「沙織。助けてくれてありがとう・・・・」

泣きながら蝶が沙織の手を握る。

蝶「当たり前でしょ?私たちともだちなんだから。ほら、泣かないの。」

土「沙織。俺からも礼を言う。本当にありがとうな。」

沙「歳三が素直だと気持ち悪いわね。」

悪戯っぽく微笑む。
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