誠の紅桜に止まる蝶~土方目線~
俺と違ってまだ若い蝶には好いた相手に相手してもらえないことはこの上なくさみしいのだろう。

そのうえ、こいつは余計に寂しがり屋だからな。

「すまねえな。蝶。

俺はゆっくりと目を開ける。

すると瞳に涙をためた蝶が驚いた瞳をする。

「ふえ!?ひ、土方さん!?」

「どうした?」

「いや、あの、も、もしかしてずっと起きてたとか・・・?」

「ああ。」

俺がそういうと秋の紅葉のように真っ赤に顔を染める。

「あの、そのっ!!!!」

恥かしくて逃げたいのだろうが俺の頭が膝にあるために逃げれないらしい。

そんな姿がたまらなく愛おしくて俺は微笑む。

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