誠の紅桜に止まる蝶~土方目線~
土「どういうことだ?」

原「いや、蝶が自分も土方さんのお酌したいけど君菊さんの邪魔しちゃ悪いって言って落ち込んでたから冗談で酒でも飲んでみるかっていったら本当にのんじまったんだよ。」

俺は話を聞いて目を丸くする。

そして腕の中の蝶を見る。

ったく。なに遠慮してるんだか。

土「いや、俺が気付いてやれなかったのが悪いからな。」

原「でも、さっきの蝶の舞見事だったな。」

そう言って原田は少し遠い目をする。

土「沙織のことでも思い出したか?」

原「い、いや!別にそう言う訳じゃねえけど!」

あからさまな態度で隠す原田。

土「お前は相変わらず隠し事が下手だな。」

原「そうか?」

土「ああ。そろそろ沙織も帰ってくるだろ。それまで浮気すんじゃねえぞ?」

原「当り前だ。じゃあ俺宴会に戻るから。土方さん蝶をよろしくな。」

土「ああ。」

そして俺は蝶を部屋まで運ぶ。

そっと起こさないように降ろす。

するとパチッと目を開ける。

土「わりいな。起こしちまったか?」

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