誠の紅桜に止まる蝶～土方目線～

「土方さん・・・・私幸せです。」

声だけでどんな表情をしているのかがわかる。

きっと俺が完全に眠りに落ちたと思っているのだろう。

ここで目を開けようかとも考えたが

せっかく安らげるぬくもりが傍にあるのだから

今は眠りたいと思う。

起きたらからかってやるか。

そんなことを微睡みながら考える。

すると胸から寝息がまた聞こえる。

ああ、俺が求めていた安らぎはきっとこれなのだなと実感する。

そして、この俺の腕の中にある小さなぬくもりを

この先も守っていきたいと切に思った。