誠の紅桜に止まる蝶~土方目線~
女はめんどくせえ生き物だ。

だからこそ一夜の関係だけで十分だ。

そう思っていたはずだった。

だけど、あいつを見てるとそれは違うんじゃねえかって思えてきちまう。

「はあ、やっとひと段落ついたか。」」

俺は筆を置き少し背伸びをする。

すると遠くから楽しげな笑い声が聞こえてくる。

この声は蝶だ。

花見で俺らの前に突如現れた少女。

初めて、女をかわいらしいと思った。

多分平助と話しているんだろう。

正直あいつのことを最初は綺麗な女としか思っていなかった。

だけどだんだんいろいろな顔が見えるようになってきた。

俺のことを総司とからかってきたりもする。

いわば総司2代目ってところだな。

そんなことを思いながら一人苦笑いをこぼす。

するとパタパタと足音が聞こえてくる。

「土方さん!失礼します♪」

そう言って嬉しそうに蝶が入ってくる。


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