誠の紅桜に止まる蝶~土方目線~
副長というものは
隊士たちの管理・稽古をつけるほかに事務的な仕事を行わなければならない。
ここの所毎日お偉いさん方に付き合って会合だの接待だの隊士たちを勧誘だのとほとんど屯所に戻っても部屋にはいなかった。
だから、蝶ともすれ違いの日々が続いた。
今日もまた例外なく仕事だ。
「ああ・・・どんだけ俺には仕事がまってやがんだよ・・・」
これだけ仕事詰だと愚痴の一つや二つ漏れる。
「土方さん!!!」
カランと嬉しそうに部屋に入ってくる。
「ああ。蝶か。どうした?」
俺は疲れのせいか少し不機嫌な声色になってしまう。
それでも蝶は笑顔を崩さない。
「お疲れ様です。お茶とお菓子どうぞ。」
そう言ってそっと机に置く。
「ああ。すまねえな。」
蝶の入れてきてくれたお茶をすする。
みると蝶は新しい着物を着ていた。
「お前そんな着物あったか?」
すると蝶は一瞬きょとんとした顔になり、すぐにああ、という顔になる。
「実はこれ、沖田さんと新八さんから頂いたんです。今度これを着て紅葉でも見に行かないかって。」
そう言っていつもの愛らしい笑顔を浮かべる。
隊士たちの管理・稽古をつけるほかに事務的な仕事を行わなければならない。
ここの所毎日お偉いさん方に付き合って会合だの接待だの隊士たちを勧誘だのとほとんど屯所に戻っても部屋にはいなかった。
だから、蝶ともすれ違いの日々が続いた。
今日もまた例外なく仕事だ。
「ああ・・・どんだけ俺には仕事がまってやがんだよ・・・」
これだけ仕事詰だと愚痴の一つや二つ漏れる。
「土方さん!!!」
カランと嬉しそうに部屋に入ってくる。
「ああ。蝶か。どうした?」
俺は疲れのせいか少し不機嫌な声色になってしまう。
それでも蝶は笑顔を崩さない。
「お疲れ様です。お茶とお菓子どうぞ。」
そう言ってそっと机に置く。
「ああ。すまねえな。」
蝶の入れてきてくれたお茶をすする。
みると蝶は新しい着物を着ていた。
「お前そんな着物あったか?」
すると蝶は一瞬きょとんとした顔になり、すぐにああ、という顔になる。
「実はこれ、沖田さんと新八さんから頂いたんです。今度これを着て紅葉でも見に行かないかって。」
そう言っていつもの愛らしい笑顔を浮かべる。