誠の紅桜に止まる蝶~土方目線~
そして残された部屋には重い沈黙が残る。

山「やはり、彼女に私たちの仕事は理解できないのでしょうか?」

平「山南さん。どうしてだ?」

山「彼女は今まで人を導く仕事をしていました。だけど私たちはいわば人の命を奪い、勝つのが仕事。それに、沙織さんは女ですから・・・」

女、か。

俺はふと蝶の顔を思い描く。

あいつも本当は俺らのやることに

疑問を抱いたりしてるんだろうか?

沖「女とか男とか関係ないんじゃないかな?」

総司がぽつんとつぶやく。

山「沖田くん。それはどういう意味でしょうか?」

沖「彼女には彼女なりの意見があったから今回は食い下がったって話じゃないの?じゃなかったらとっくに僕たち見放されてると思うんだけど。」

原「ああ。あいつは自分の感情を優先させたりはしねえ。いつも俺らの有利になることを優先させる女だからな。」

山「では、なぜ今回このようなことを行ったのでしょうか?」

沖「さあ。それは沙織に聞いてみるしかないんじゃない?」

土「ああ、そうだな。」

そして思い空気のまま夕飯は終わった。
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