誠の紅桜に止まる蝶~土方目線~
「実はこの後誕生会も予定しているんですよ。」

楽しそうにつぶやく。

「今年の誕生日は本当に今までの中で一番の思い出に残るな。」

そう言って蝶の頭をなでる。

「来年はもっとすごい誕生日にしてみせます!!毎年一緒に思い出を作っていきましょうね?」

「ああ。」

初めて歳をとる意味を知った気がする。

人間が歳をとるのは

死に向かうためではなく

大切な存在と共に歩み、思い出をつくるためかもしれねな。

「だけど、お前と過ごす誕生日ならなにもなくても一番の思い出だよ。」

すると顔を真っ赤に染める蝶。

そんな愛おしい存在にそっと口づけを落とした。
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