青空の下で
教室のドアを開けると、上からは大量の水が。



ポタッ...ポタッ...


濡れた髪の毛から滴が落ちてくる。


上に仕掛けられていたであろうバケツは、


行くあても無く、ただ虚しく転がっているだけ。


まるで...私のようだ。


「おはよう、一ノ瀬さん。 また来たのね。」


「...来たら悪いのか。」


「別に。ただ、教室の空気が汚くなるだけよ。」


嘲笑うかのようにニコニコするコイツ。


芳川真里菜。


表ではクラス委員と真面目な役だが

裏では私をいじめる、いわゆるリーダーってやつだ。

「ほんと、真里菜の言うとおりよね。」

「空気入れ替えねーとな。 俺ら空気悪すぎて死んじまう(笑)」

芳川に続いて、クラスの連中があーやこーや私に言う。

どーせお前らも1人じゃなんにもできない癖に。

こういうときだけ口を出す。

こんなやつ、大嫌いだ。


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