青空の下で
ガチャッ......


「ただいま...」


返事は返ってこない。


...当たり前か。 誰もいないもんね。


靴を脱いで、リビングへ向かう。


誰もいない、何の音も無い、本当に静かな部屋。


これが、私にとっては当たり前な光景。


ほんの数年前は違った。


家に帰ると、ご飯を作っているお母さんがいて。


いつもより少しはやく仕事を終わらせて、ソファで新聞を読んでいるお父さんがいて。


そして私の隣には双子の姉、美穂がいた。


部屋の中は、すごく賑やかで。




< 22 / 32 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop