ハスキーボイスで酔わせて
「って何しにきたんだよ」
「嫌だなぁ。用事がないと来ちゃ行けないんですか?」
「いや、そういうワケじゃねぇけど…」
先ほどの甘い時間を邪魔されムッとした表情を浮かべる春樹さんに、
諏訪さんはニッコリ余裕の顔。
「最近、彼女さんばっかで俺と全然遊んでくれないんですもん。ヒマでヒマで」
ハァ…と口をへの字にして何処か寂しそうに拗ねた諏訪さん。
まるで大切なものをとられた子供ような表情だ。
「って昨日も仕事終わりにメシ食ったろ。変な言いがかりつけんな」
キッと睨むように春樹さんが言うと、バレたと言ってクスクス笑い始めた。