ハスキーボイスで酔わせて
Voice 12
「……」
空に浮かぶ白い雲。
永遠と広がる青い空。
眩しいぐらいに差し込む日差し…。
「あーやっ!!」
「わっ!!」
廊下でぼんやりと窓から空を眺める私に、
友人達が後ろから突然声をかけてきた。
「何ぼんやりしてんの〜?考え事?」
「んー…そんなとこかぁ…」
「あら、彩が考え事なんて珍しい」
「どうせ、今日のお昼は購買で何買おうとかじゃないのー?」
「…」
「「ーーそれありあり!!」」
私を囲んで三人が笑いながら好き勝手なことばかり喋り出す。