豪遊
……沈黙……
『あんた!ズルい人間だ!ズルい女だ!!
今から 家に行くから 待ってろ!このやろう待ってろよ!!』

義理の父が、私の母に電話越しで浴びせた罵倒だ。

酷く脅えた母が私の携帯を鳴らした、…今何処に居る…と、こんな内容の電話が来たから……、母の話す声が驚きと震えて居るのがわかった。

直ぐ様、スーパーに向けて居たハンドルを切り替え自宅にと飛ばした。

『働く気が無いなら、そこから出ていけ!働いて借金の当てにまわせ!』
そうカッカして話すんだよ~なんなの?どうしてそんな事を~ 凄いものだね~……。

義理の父が言う借金とは、曲がり間違っても 私の母親の借金では無い。 誰の作った借金?

旦那だ……

義理の父、そう自分の息子の借金なのだ。

当日、私は誰にも言えず 相談すら出来る内容では無くて本当に辛い苦しい日々の中にたっていた……。

それは、たっているただ其れだけでも辛く…… 余りのストレスに、過呼吸・パニック障害・喘息・心意的外傷ストレス障害・難聴とドンドン自分が自分で無くなり始めたのだ……。

自傷行為は日をおうごとにエスカレートする自分と抑えようとする自分、 二人の声が聴こえ、
次第に、見えなかった者が見え始めてきた……。
憎しみが力を蓄えた瞬間もわかる事もあったり、 どんどん、本当の自分が消えていく……、そんな感情の中で生きてきた。

…負けたくない!

『必ず 土下座させるんだ 奴等には 絶対に負けない!勝ってみせる 必ず私は勝ち 高見に 奴等を嘲笑う、その時には、決して心は揺るぐ事は無い。』

このままで死ねない……今もこの想いが、私を押すのだ。

何度となく嫌がらせは続く……義理の両親、義理の姉、旦那自身からも精神的に脅しをかけてくる。

一歩社会に出れば、大変ないい人達だ。
だが、ある人が言った、『そんな風に見えないけどなんてね…悪党は 悪い所をみせない。人様には上手で人がいい姿をみせる。』

だから 皆言うんだよ

『そんな風に見えない』ってね。


自分が一番大切な人間

人を苦しめ泣きすがる姿をみて安心する人間

無駄に傷つけては
自分の存在を確立する人間

あの人は
それでしか 自分の気持ちを維持出来ない
汚い
汚れた
醜い
餓鬼だ

……

餓鬼

……


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