ANOTHER


こんな所に女の子がいたら目立つのだが、
真歩はちゃんと人のいない時間をわかっているのだ。





真歩は鞄からタバコを取り出して火をつけた。






ゆっくりと大きく煙を吸い込んで
空を見上げる。



鳥が飛んでる。




私も飛びたい。



なんてことをふと考えたりもする。








そして、もう一度大きくタバコの煙を吸い込んだ時、




「おい、サボりか」




急な声に驚いて、勢いよく振り返ると
知らない男が立っていた。



誰だこいつ。



真歩はそう思いながらも何も言葉が出ず、そいつから目が離せなかった。





「聞いてるか」




< 6 / 13 >

この作品をシェア

pagetop