なつものがたり
「さっき果歩がさ、俺らだてに二年半付き合ってねーって言ったろ?
俺も、そう思うし、いろいろ果歩と分かりあってきたつもりだったんだけど。
わりぃ。
今日の果歩の行動、全然わかんねぇや。」
ほら。
嫌がられた。
それに、よく考えれば希鷹は今まで100パーセント素直にあたしと付き合ってきてくれた。
けど、あたしは希鷹に “希鷹のことが異性として好き” ということを隠してる。
フェアじゃなかったんだ。
なにもかも。
なにもかもが。
「ごーめん!あたしもなんかわかんねっ!
混乱気味!
ま、とりあえず帰りますか!
車まで競争な!
負けたらジュースおごり!」