なつものがたり
「ね~ちゃん、携帯うるせー!!!!!」
夏休み二日目、朝、、。?
半分に仕切られた子供部屋(という年でもないけど。)
の向こう側で、弟がカンカンに起こっている。
「もう一時過ぎてんだよいい加減起きろニート!」
わが弟ながら酷い。
確かにあたしの携帯がうるさい。
そして、暑い。眩しい。
電話?誰だよー。
「う~もしもし?」
一 寝てた?
「わ!希鷹!」
一 なんだ、そのリアクション。
ふふ、と鼻にかけて笑う。
その声が好き。
寝起きに希鷹からの電話なんて不意打ちすぎて、なんだか変に緊張する。
「希鷹さんのせいで、弟にニートと罵られました。はい。」
一 果歩、ニートだったのか。ニートなら今日ヒマ?ヒマだろ?ドライブ行かね?
「え、行く!行く行く!」
一 じゃ、降りてきて。
「は?!」
一 今、お前んちの前。
こうゆうのが、ズルい。
「化粧してないっ!
風呂入りたいっ!
30分!せめて30分待って!!!」
一 いや、もう30分前から電話かけてたし