何気ない日々 -短編集-
「先生と仲良いの?」
あなたから私に話しかけてくるのは珍しくない。
「先生に相談にのってもらってた」
「ふーん。」
先生のことが気になるんだね。
私と先生が一緒にいて、目に写ると思ったのに先生しか見てないんだね。
好きな人には好きな人がいる。
私の好きな人は野球部のエース、
野球部のエースの好きな人は先生、
先生の好きな人は…
私の好きな人には好きな人が、いる。
「ねえ、先生のこと好き?」
「…結構ね」
そうやって苦笑いする
そんな苦しそうな笑顔も好きになった。
あなたを私はずっと想い続けるから、あなたも私を好きになってくれればいいのに。
『完』