お握りに愛を込めて
「あの……手、痛いんですけど」


「あっ、ごめん」



遠慮がちに言ったら、はっと気付いて、手をパッと離して照れ笑いした彼。


あぁ、その笑顔、爽やかですっ!

水沢愁と名乗った彼は、丸坊主頭がよく似合う、目に何か秘めた力を持っているような、眼力って、こういうことをいうのかな。と思うような、瞳をした彼。


でも、笑うと少年のあどけなさを残しているような、

格好よさと可愛さの両方の魅力を持っているような、そんな彼だった。

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