お握りに愛を込めて
「手伝おうか?」
「いいっ」
姉ちゃん手伝ったら余計に時間がかかるから。大人しくしていてください。お願いします。
そう断っても、何か申し訳ないと感じたのか、桜姉ちゃんも一緒に台所に立った。
いや……本当に一人でいいから。
ってか、一人でさせてください、お願いします。
「デザートのりんごでも剥こうか?ほらっ!ウサギさんの形に……」
いやいや、出来ないでしょ?
誰か!彼女を止めてー!
願いが通じたのか、リビングのテーブルの上に置いてある彼女の携帯が鳴った。
「あっ!携帯鳴ってるよ」
「あっ、ほんとだっ」
彼女は携帯を持ち、自分の部屋へと出ていった。
助かった〜