お握りに愛を込めて
ある日の放課後
慣れないスコア付けを一年生の男の子に教えてもらっていた時、グラウンドでは、監督のノックと共に守備練習が始まった。
「ファーストッ!」
監督の声と部員の「お願いしますっ」の声、そしてそれに続く“カキーンッ”というバットの音。
白球を懸命に追う姿がみんな輝いて見える。
泥まみれになりながらも一生懸命な姿に野球の醍醐味みたいなものがある気がして、ついついノック練習は見入ってしまう。