初恋は不思議な国で
「ここ・・・は・・・!」
セリアのきれいな瞳が虹色に輝いている。
俊也はちょっと目を伏せて言った。
「お前も来たことあったな、ここ。」
そしてその場所に寝転ぶ。
セリアは微笑んだ。
「・・・はい」
セリアのドレスはところどころ汚れていて。
髪だって整ってなくて。
それでもやっぱり、この場所のセリアは美しい。
「・・・やっと、ちゃんと笑ったな」
俊也は寝転んだまま、隣りのセリアに声をかけた。
セリアは笑った。
「・・・はい・・・!」
ちょっと涙を含んだ瞳で。
ここのマリーゴールド畑のどれよりも。
明るい笑顔で。