初恋は不思議な国で
準備し終えたマリーがにこりと微笑んで言う。
「準備できました!!
・・・俊也、今日はかぼちゃがものすごく安いそうですよ」
マリーが真顔で言うから、俊也はつい笑ってしまう。
「・・・お前、すっかり日本のおばちゃんだな」
するとマリーは顔を真っ赤にして叫ぶ。
「・・・なッ!?
もう!からかうと怒りますよっ」
バスケットを軽く振り回すマリー。
俊也は笑った。
邪気のない笑顔で。
「あぁー
わかったわかった! ほら、行くぞ」
何気にマリーの手を握る。
「しゅっ、俊也!?」
俊也はいきなり草原を走り抜けていくのマリーは驚いてしまう。
こうして二人は市場へと向かった。