初恋は不思議な国で
今、俊也たちはスーパーで買い物をしていた。
「見て見て、俊也っ」
マリーが俊也の腕をつかみながら目を輝かせる。
俊也は困りながらマリーの言う方向を見る。
「・・・あー?
どれだよ」
そこには。
《いちごが半額!!》
と書かれた札と、あと少しになっているいちごがあった。
「これは何としてでも手に入れたいです!
俊也、お願いしますっ」
そう言っていちごを手に取るマリー。
「わかったよ・・・」
もう俺より詳しいな、とちょっと笑いたくなる気持ちをこらえながら俊也は
そのいちごをかごに入れた。
その時だった。
俊也の目には思わぬものが飛び込んできたのだ。
「・・・・・・。」
俊也はそれを黙って手に取り、見つめた。
ひょこッとマリーが横から顔を出す。
「どうかしましたか?俊也」
すると俊也は慌ててそれを隠し、かごに入れた。
「あっ・・・!?べ、別に何でもない」
そしてそそくさとレジへと向かってしまう。
「・・・?」
マリーは疑問を持ちつつも、俊也に着いていった。
そして二人はスーパーを後にした。