初恋は不思議な国で
(ひどいひどいひどい!
どうして…?
なんで俊也がこんなことをするの…?)
セリアは泣きながら走った。
その先に猛獣がいるとも知らずに…
セリアはしばらく走って、途中から歩きだした。
「ふぅ…、疲れてしまったわ」
シーン…
周りは虫のざわめきすら聞こえない。
セリアは泣きそうになって、唇を噛んだ。
セリアにはわからないのだ。
王がどこにいるかも、
なぜここに来たのかも、
何をすればいいのかも…
セリアは全てを見捨てられたような気がしてきた。
その時だった。