初恋は不思議な国で
「ごめん・・・ごめん・・・!」
俺は謝った。
こいつは何も悪くない。
なんで、俺はいつも・・・
マリーは悲しげな表情を隠して、
微笑んでくれた。
家に着くと、俺はあのマリーゴールド畑に立ち尽くしていた。
マリーには、
『洗濯物をとりいれてくる』
と言った。
もうろうとする意識の中、
俺は泣いた。
なんでだよ・・・?
なんで今更・・・・・・・・・・・・・・・・
父と母の顔を思い出す。
無性に腹が立った。
理屈じゃ言えないけど、無性に腹が立ったんだ。
マリーの顔を、思い出した。
あの、悲しそうな顔。
俺・・・馬鹿だ・・・
無理やり、笑わせて。
あいつの優しさに頼って。
「俺は・・・
2年前から何一つ変わっちゃいなかったんだ・・・」
俺は雨の中ただ一人、泣いた。