初恋は不思議な国で
俊也はただ一言答えた。
「・・・あぁ」
セリアはパッと顔を明るくして言った。
「やはりそうでしたか!」
でもなぜか俊也はセリアを冷たく突き放す。
「出てけ。
ここはお前みたいな奴がくるとこじゃない」
セリアは微笑む。
「・・・どうしてですか?
私が日本を嫌いだからですか?」
(違う・・・!)
俊也はそう思ったが、
「あぁ、そうだよ!」
と乱暴に答えた。
やっぱり俊也の目には闇が濁っている。
セリアは言った。
「でも、私、俊也のこと好きですよ」