初恋は不思議な国で
~俊也side~
10:00.
俊也は市場に食料品を手に入れに向かっていた。
ちなみに、俊也は人間不信なのでこんな風に市場にでることはそうそう珍しかった。
今日はため切っていた5カ月ぶんの食料が、
セリアのせいで底をついたから、嫌々買いに来たような感じだ。
その時だった。
俊也は、後ろから絶対に
絶対に会いたくなかったやつに声をかけられた。
「あっ、シュンちゃんじゃーん」
ゾッとした。
背筋が凍った。
嫌だ。怖い。怖い怖い怖い怖い怖い
でもそんな俊也の気持ちを知らない茶髪のそいつは、
話を続けた。
「あっれ~、無視するんだ?
シュンちゃん・・・」
そう言って俊也の肩に手をかける。