初恋は不思議な国で
「何の・・・用だよ・・・」
俊也は声を低くして答える。
すると茶髪のそいつは笑った。
「いーや?
俺はただ、
友達のシュンちゃんに声を掛けただけ~♪」
・・
友達、だと?
友達なもんか、こんな奴、こんな奴・・・
気づいたら、俊也は叫んでいた。
「うるさいうるさいうるさい!!!」
そう言ってそいつの手を振り払って走る。
走る。
走る。
走る。
もう後ろは振り向かず走った。
するとそいつは大きな声で一言、言った。
「・・・ハッ!
今は逃げた気になってろよ!!
どうせお前は俺から逃げられないんだからな! 永遠に!」