初恋は不思議な国で



「何の・・・用だよ・・・」


俊也は声を低くして答える。




すると茶髪のそいつは笑った。






「いーや?


俺はただ、


友達のシュンちゃんに声を掛けただけ~♪」
・・




友達、だと?



友達なもんか、こんな奴、こんな奴・・・

気づいたら、俊也は叫んでいた。





「うるさいうるさいうるさい!!!」

そう言ってそいつの手を振り払って走る。



走る。


走る。



走る。





もう後ろは振り向かず走った。










するとそいつは大きな声で一言、言った。






「・・・ハッ!


今は逃げた気になってろよ!!



どうせお前は俺から逃げられないんだからな! 永遠に!」










< 30 / 127 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop