初恋は不思議な国で
セリアはハッとして花輪を隠す。
「い、いいえ!
俊也、いつ帰ってきていたのですか?」
俊也は無愛想に答える。
「今だよッ、ほらさっさと行くぞ!」
そう言ってセリアから離れていく。
(・・・あっ・・・・・・・・・)
セリアは無意識に思う。
(せっかく、俊也のためだったのに・・・)
でもそれを言うわけにもいかないので、セリアはとりあえず
花畑の中に花輪を隠した。
「今日の飯、カレーだからな。
文句はうけつけねーぞ」
俊也は去り際にそう言う。
セリアはパッと顔を明るくする。
「カレー!?
インドの伝統料理と言われる、あのカレーですか!?」
こんな日常。
ずっとこんな日常だった。
世間をしらない墜落少女と、
人間不信少年。
さぁて次は何が起こるのか・・・?