初恋は不思議な国で
俺はそう考え、汗を拭く。
その時だった。
コンコン。
ドアの向こうからセリアが呼んだ。
「俊也…、大丈夫ですか…?」
俺はアイツを信じたくなかったから、わざと冷たくあしらった。
「…何がだよ」
ガチャ…
するとセリアは勝手にドアを開けて俺の部屋に入ってきた。
「ずいぶんと…うなされていましたよ…?」
本当に悲しそうな顔で俺を見つめるセリア。
俺はアイツを追いやろうと思った。
「…るせー!
でてけ」
そう言って、ベッドに潜りこむ俺。