初恋は不思議な国で
そう言って俺は素直に少年院に入った。
やっぱり、執行猶予のおかげなのか、
ガキだからなのか、一年もたたないうちに少年院を出ることができた。
「・・・え?」
俺を迎えに来たのは、父でも母でもなく、叔父と叔母だった。
嫌そうな顔をしているのが、俺でもわかる。
叔母が不機嫌そうに言う。
「だから何度も言ってんでしょ!?
あんたの親は、あんたのせいでこの町のトップにつぶされて夜逃げしたの。
あんたを捨てたのよ!」