初恋は不思議な国で
その時セリアは思い出した。
(そういえばお父様が、
どこか知らない国に行ったらこれを使えと言っていたわね・・・)
そしてドレスのポケットからクッキーのようなものをとりだす。
カリッ。
セリアは迷わずそれを食べた。
少年はまた一言。
「おめぇ、日本語わかんねぇのかよ?」
・・・あ!
セリアは感動した。
わかったのだ。
言葉が。
彼の発する言葉が。
セリアは自分もこの国の言葉が話せるのかが気になって、
声を、出した。