初恋は不思議な国で
「・・・はッ・・・・・?」
俊也は目を見開いている。
それもそうだろう。
この時俊也には何もわからなかったから。
「何・・・言ってんだよ・・・?」
セリアはただ壊れそうな瞳から涙をこぼした。
そして、もはや泣きすぎて
動かすことがやっとであろう口で言葉を発した。
「[セリア]は、暗殺を謀られていました・・・。
理由は・・・、お父様・・・
いえ、王への反発・・・。
王は、[セリア】をどうしても死なせたくはなかったのです・・・
だから私を・・・
呼んだのですよ」
セリアはそこで言葉を切った。
そして悔しそうに机を軽くたたいた。
トン・・・
それはこの部屋に響いて。