初恋は不思議な国で
俊也は何も言えなかった。
言えるわけないじゃないか。
だって
だってこいつは・・・
「お前は・・・身代わりだったってことか・・・?」
セリアは微笑む。
「・・・はい」
俺は立ち上がってセリアの手を引いた。
「なんでだよ!!
なんで笑えんだよ!!!おかしいだろ!?
お前の親父は・・・なんでそんな残酷なことができたんだよ・・・!」
セリアは少し目を伏せた。
睫毛が涙できらきらときらめいていて。
「仕方ないのです・・・
私の親も承諾したのですから」