初恋は不思議な国で
俊也は。
俊也はただ。
「行くなっ!セリア!!」
手を、伸ばした。
けど。
掴めなくて。
そのセリアの父親らしき人物は、
「少年。お前ら日本人には引導をくれてやろう。
・・・覚悟しろ!」
「お父様!? お待ちを・・・っ きゃ・・・!」
そう一言、言うとセリアを気絶させた。
「待て・・・待てよ!!」
俊也が走ろうとすると。
王の部下だろうか?
ものすごい、激痛。
あぁ。蹴られたんだ。
そう判断するのにも、時間がかかった。
「せ・・・りあ・・・・・」
ガスッ!!
もう一発腹に激痛。
俺の意識は、そこで途絶えた。