初恋は不思議な国で
ドカッ!
いい音を立てて、そいつはゴミ箱の中に墜落した。
「もう、何もすんなよ」
俺はそいつにそれだけ告げて、町を走った。
涙はこぼれそうで。
足は震えてて。
でも、おれは自分の中の満足感でいっぱいだった。
俺は 強くなれた。
やっと。やっと自分の中の気持ちに区切りがついたんだ。
ぱぁぁぁぁぁぁぁぁぁん!!
激しい爆発音。
周りの奴らは慌てよろめいている。
「セリア・・・!」
俺は迷いなく爆発音のする中央広場へと向かった。